Last Updated: 2020年3月24日
ネタバレなしに続いて、今回はネタバレありの感想を書いていきます。まだ観てない方はご注意を!
ネタバレなしはこちら:
EP7とEP8の感想はこちら(note.comで公開中です)

SF映画
感想とEP8の予想などを書きました。

STAR WARS Episode 8「最後のジェダイ」感想など(ネタバレあり)
SF映画
EP7の予想は果たして当たったのでしょうか。。。!そしてEP9の予想は?
というわけで、EP9についてみていきましょう。
レイの出生
最後の最後まで引っ張りましたねレイの出生。。。w
EP8の予想でも書いたとおり、EP8では両親は共同墓地に埋められたなんて言ってましたが、EP7の幼少の記憶と矛盾するのでそんな訳なかろーと思ってましたよ。しかしながら、まさかあの血筋だったとは。。。
時代背景としても設定としても、そしてインパクトとしても申し分ないですね。時系列としてはひ孫くらいになるのかな?
ただ、それならEP8で明かしてほしかった。そしてEP9では冒頭から思いっきり悩んでいてほしかったかな、と思います。
(が、実はそれが不可能な制作環境だったという裏事情があるのを知りました。。。)
ファンサービスに支えられた作品
ストーリーは若干無理な進行がありましたが、ファンサービスは溢れまくりでした。その点が今作の魅力を大いに助けてくれています。
・冒頭のミレニアム・ファルコン追撃はEP6ラストのデス・スターの融合炉までのチェイスシーンですね。
・ルーク、レイア、ハン・ソロはもちろんランド・カルリジアンとニエン・ナンなど。
そしてなんといってもウェッジ・アンティリーズ!(レジスタンスの宇宙船が沢山やってきたときに映る白髪の人物。1カットのみでしたがクレジットにもありました)
彼のようなサブキャラがいてこそのスター・ウォーズなので、ウェッジが出てきたときは感動しました!
・デス・スターの皇帝の部屋も記憶にありますよね。あそこに隠し部屋があるなんて。。。w
・レイとルークが話すシーンはEP6のルークとオビ=ワンが話すシーン(妹の存在を告げる)にかぶります。
・エンドアに行くのにちゃんとした理由があったのはGood。
・ルークがXウイングを持ち上げるシーン。ここはファンなら泣くでしょう:)
・反乱軍が出発するシーンはEP4のヤヴィンIVを彷彿とさせましたね。
・EP6の艦隊戦、それを劣勢だと見せつけるパルパティーン。
・反乱軍の大群の登場はレディプレイヤー・ワンを思い出しましたが、、これは言っちゃダメな領域かもw。(それ言っちゃうとパルパティーンはアサシンズクリードだし)
・戦いに勝利し、各地で勝利を祝っているシーンではEP6と同じ感じで、BGMは(個人的に酷いと思っている新EP6のラストの音楽を反省してか)ちゃんとしたBGMでちゃんとした効果がでていました。
・思い出したので追加。マズ・カナタがチューバッカに「これ欲しかったんだろ?」みたいな事言って丸いメダルみたいなのを見せますけど、あれはEP4ラストのルークとハン・ソロだけがメダルをもらったところと伏線があるんですよね。そのときチューバッカはメダルを貰えませんでした。。
しかし今作で、やっとチューイも功績が認められたんですねぇ:)
・そしてラストのラーズ農場と二つの太陽。スカイウォーカーの物語の出発点でもあるこの家でラストを迎える事で、一つのサーガが終わることが実感できました。こうでなきゃね。
(ついでに板に乗って滑り降りるレイが可愛かった(*´ω`)。そうか、これはEP7のところとかぶるんですね)
・レイ=ルーク、ベン=アナキンという図式もありましたね。これはこれでうまい演出だなと思いました。そしてそれぞれの立場が入れ替わっているところも。さすが。
レイとレンの繋がり
追記です。
EP8から徐々にレイとレンが空間を超えて意思疎通でき、最後にはライトセーバーを渡せるまでになりましたが、スノークがそう仕向けただろうことはEP8で語られています。
で、この現象について、なぜそこまで出来るのか少し考察してみました。
アニメ「スターウォーズ・反乱者たち」のシーズン4第13話に「はざまの世界」という場所が登場します。
ここはスターウォーズの物理世界から切り離された空間で、古代壁画を入り口としてある時空と別の時空を繋いでいます。
上記のエピソードではこの世界を通って未来から過去に影響を与えています(詳しくはディズニーシアターで配信しているので御覧ください:))。
もしこの世界のシステムを応用して、空間を0距離にして繋げられたら?
ドラえもんのどこでもドアみたいに、ドアを開けたらすぐそこに別の時空を繋げられたら?
つまりレイとレンの間には「0距離のはざまの世界」があるんじゃないかなぁと考えてみたら辻褄があうなぁと。
ただしこの現象はパルパティーンがEP9で「稀なこと」と言っている(言ってたよね?)ので、普通にはまず起こらない現象なんでしょうね。
気になった点・ダメだろーな点
フォースでどこまで出来るのか
輸送船をフォースで足止めする技を応用して、対象を自身に引きつける力で(スリングショットみたいに)自身を対象に飛ばせそうな気がします。
それ以外でもレイが序盤で浮いているので、そのまま移動できるんじゃね?エンドアの海もその方法で渡れそうじゃね?と思えます。。。w
そろそろジェダイも空飛べたり海の上を歩けるかもしれませんねw。そうなるともう映画「グリーン・ディスティニー」みたくなってきますが。。。w
というかレイア将軍も宇宙飛んでたので、可能性は大いにあるな。。。w
またレンとの戦いにおいては、フォースの力でライトセーバーを受け止めていたのも良かったです。
R2-D2に情報をダウンロード
いやいやまて。リアル世界では既にWi-Fiが飛び交ってて無線通信は当たり前のご時世に有線ですと??
いや確かに無線だと敵に傍受されたり妨害電波で邪魔されたりするから有線のほうがいいんですが、それならメモリーディスクに前もって入れておけば手渡しで瞬時に終わるのに。。。
連続ハイパースペース
それやっちゃダメなんすよー。故障の原因とかそういう次元じゃなくて、ハン・ソロが言ってたじゃないですか「計算を間違えれば星に突っ込んで一気に粉々だ」って。
というか計算に時間を要するから瞬時に連続ジャンプなんて出来ないんですよーぅ。。。
(まぁアレだ、ポーのフォースによってどうにか切り抜けたんだきっと!w)
C-3POの謎仕様
C-3POは誰が作ったか覚えてますか。。。?更にアンティリーズがメモリ消去したのを覚えてますか。。。?
シスの文字を読めるが翻訳は出来ないというプログラム。。。どこでそんなよく分からんプログラムが組み込まれたのか。。。つかどういう意図でそんなプログラムが入っているのやら。。。
「読ませないプログラム」を組み込んで「判読不能です」でいいじゃないすかねぇ?
ドロイドを壊す覚悟でハッキングすれば読めるんだし、そういう事出来る人もあの世界ならわんさか居るんだからあまり意味がないような。。。
しかしルークの謎文字は読ませようとしないレイ。。。w(きっと本作以前に読ませたの知れませんね:)。でもそれなら判読不能な文字があるんだから、シス文字もそういう設定でいいと思うし)
何よりも結局シスの惑星の位置が刻まれているオブジェ(名前忘れた)は壊されちゃう上にレンが持ってた物をゲットできちゃったし、考えたらレンはレイを追い回してたのでインターセプターを奪う機会は沢山あり実際に奪ったので、短剣のくだりは全部カットできちゃいます。。C-3POの決死の行動は水の泡という残念な結果に。
(ビッグバン・セオリーにあった「『レイダース:失われたアーク』のインディージョーンズは居ても居なくてもドイツ軍は全滅していた」っていうネタに近いかも。。。w)
反乱軍のスパイ。。。?
ハックス将軍はレンが嫌いだからという理由でスパイしていた。。!?。٩(′д‵)۶
めっちゃ付け焼き刃的ネタで、更にさくっとバレちゃうし。。。w
フィンの直感=フォース感応者の証
EP8ラストのフォース使いの少年、あれはどうやらライアン・ジョンソン監督が「血統ではない、誰にでもチャンスはあるんだ」的なメッセージを組み込もうとしたらしいんですが、残念ながらスター・ウォーズの設定としてミディ=クロリアンを多く持つ「フォース感応者」は沢山いて、常に生まれてくるんですよ。
もちろんスカイウォーカーやパルパティーンは血統として受け継がれているという事例もありますが、ここで思い出してください、アナキン・スカイウォーカーを倒したジェダイが居ることを。
今の所オビ=ワン・ケノービの生い立ちを描いた作品は(少なくとも正史として)まだ完成していないので未定ですが、つまりスカイウォーカーの血統に匹敵するフォース感応者および(訓練すればそこまで強くなれる)ジェダイの存在は以前から存在しています。EP1~3に沢山いたでしょw。
誰にでもチャンスは以前からあったんです。
そしてフィンやジャンナー達はもともとジェダイの素質を持って生まれた「フォース感応者」です。時が時ならジェダイに拾われ修行に励んでいたかもしれませんね。
予想していた「フォースとより深く繋がる人類」は外れた、というかこれもストーリーの整合性が取れなかったからこんな予想になっちゃんたんだよなぁ。
パルパティーン
パルパティーンはここで使わずに残しておいて、もっと後の作品ですっかり忘れた頃に復活させたほうが良かったんじゃないかなーとも思います。一つの世界として纏まりますしね。レイがパルパティーンの血筋だからといってラスボスで登場させる必要性は全くありませんし。
さらにパルパティーンにしちゃった事で、SWの世界がめっちゃ小さくなった感じがあります。「ジェダイvsシス」という数千年の長い歴史が「スカイウォーカーvsパルパティーン」というほんの1,2世代だけの話になっちゃうんですよね。
だからもう少し寝かせておいた方がよかったんじゃないかなぁと思う訳です。
今作のラスボスには概念としてのシスでもよかったのかも。スノークでも良かったと思いますが、ライアン・ジョンソン監督が殺しちゃったから代役が必要になっちゃったんですよねぇ。。
シスの艦隊
EP1のバトル・ドロイドやEP6のデス・スターのバリアという前例があるんですから、一点集中で撃破されると全体が崩壊するシステムはヤバいってことを学びましょうよ。。。w
リアル世界ではイージス・システムや分散コンピューティング、ブロックチェーンなんてのがあるんですから。。。
脚本の都合でそうせざるを得ないのは分かりますが、R2の有線通信と同じく、リアル生活で既に使われている技術より不便なシステムを使ってると「あれー?」ってなっちゃうんですよね。
難しいでしょうけど、頑張っていただくしか。。。
新三部作一番の失敗は
三部作全体を通してストーリーを管理する人が今回は不在で、作品の監督ごとにストーリーから好きにやらせちゃったみたいですね。そりゃー纏まりませんわ。お疲れさまですJJ。
(どうせ20年後くらいにリブートとか言って改変しちゃうかもしないですけどねー。。。)
Rise of Skywalkerの意味
サブタイトルの「スカイウォーカーの夜明け」。最初はジェダイが勝って新しい世代が訪れる的な印象を持っていました。
なのでラストでレイとベンがキスをしたとき、この二人から新しいジェダイが生まれてくることでスカイウォーカー家が繁栄していくと思いましたが、ベンが死んじゃったのでさくっと拒否されました。。。w
ネット上のとある感想では、倒れたレイにかつてのジェダイ達が「立ち上がれ(Rise)」とささやくからだ、というのを目にしました。なるほどな、とも思ったんですが自分の中ではそことは違うような気がしていて。
Riseには「上昇」という意味があります。もちろん「夜明け」の意味としても太陽が「昇る」ので使われますし、日本語訳としても「暗闇に光が差し始める」という印象をうけるので、「スカイウォーカーの夜明け」という訳は理解しやすいと思いますが、どうも夜明けっぽくないストーリー。
血統として考えてみると、シミ・スカイウォーカーが自然と妊娠し、生まれてきたのがアナキンでした(ここでは「父親はフォース説」を採用します)。
そしてアナキンはルークとレイアの2人を残します。ルークは最後まで独り身で、レイアはハン・ソロとの間にベンをもうけます。
しかしEP9で最後まで生き残ったスカイウォーカーは一人もいません。血筋としては絶えました。
絶えたのに「夜明け」というのがどうもしっくりこない。ということでもう少し考えてみると、シミから始まったこの「奇跡の血統」はバランスをとるという宿命を果たしたことでこの世を離れ、フォースに還っていったのかも知れません。スカイウォーカーの物語を閉じ、新たな世代へバトンタッチするためにもこれは必要なことです。
そして血筋ではないレイが「スカイウォーカー」を名乗ることで、スカイウォーカー家の精神を伝え、伝説としてのスカイウォーカーは生き続けていくことでしょう。
多分この「スカイウォーカーの血筋がこの世を去ること」「血筋以外でスカイウォーカーの名を継ぐものの誕生」までが「バランス」だったんじゃないでしょうか。
そう言うわけで、Riseの意味としては日本語だと「昇華」「成就」という意味合いに近いんじゃないかな、と思います。
しかし、、、「スカイウォーカーの昇華」、「スカイウォーカーの成就」。。。サブタイトルとしては似合わないw。
「夜明け」のが一番しっくりきますね:)
色々愚痴ってしまいましたが、スカイウォーカーのサーガが終わったという点では上手く纏まったんじゃないでしょうか。
三部作全体を通してみると、もう少し各惑星の作り込みと、そこに暮らす人々などの「細部」に魅力があれば良かったかなぁと思います。
ただ前6部作という資産を上手く使って伏線やオマージュを随所に入れてくれたお陰で、楽しく観れる部分も多かったです。
「スター・ウォーズ」はこれまで「ジェダイ」をメインに語ってきましたが、色々なクリーチャーやメカニックが混在する世界が舞台です。更に未知の宇宙域もあり、ジェダイ以外にも面白いストーリーが生まれてくる要素は沢山あります。
(個人的には「Night Sisters」を題材に何か作ってもらいたいですw)
「マンダロリアン」も配信開始しますし、今後も「スター・ウォーズ銀河」に浸れる機会を提供してもらいたいですね:)